アニメ好き事務員が、トレント事件における示談について考えてみた。

事務員ロヨです。
突然ですが、私はアニメが大好きです。
皆さんは、鋼の錬金術師という作品をご存じですか?
私はこの作品がかなりお気に入りで、漫画も読みましたが、アニメは、4〜5周ほど観ました。
ちなみにアニメは二つ存在していて、原作に沿っている方のストーリーが、後発の方のアニメで、「鋼の錬金術師 FULL METAL ALCHEMIST」という方で、最初に出ている方はアニメオリジナルのストーリーです。
個人的には、まずは、原作に沿った方を見ていただくことをおすすめします。ストーリーの概要はざっとこんな感じです。↓
「何かを得るには、同等の代価を支払わなければならない」という等価交換の原則。
これは物語の根幹であり、錬金術の真理でもあります。
しかし主人公たちは、あるものを手に入れるため、その禁忌を犯してしまいます。
その結果、彼らは想像をはるかに超える代償を支払うことになります。
最近SNSでハガレンの話題をちょこちょこ目にするようになったので、久しぶりにまた見返していたのですが、この「等価交換」という言葉から、私はふと、トレント事件における示談について、考えていました。
相手の言い値での示談は「等価交換」と言える?
トレント事件で悩まれている方は、この不安から早く解放されたいと考えていらっしゃる場合が多く、そのことから、早期に示談をされる方が多くいらっしゃいます。
しかし、相手の言い値ですぐ示談金を払うことは「等価交換」なのでしょうか?
問題提起
ITJ法律事務所というAVメーカーの代理人から、個別和解であれば44万円、包括和解であれば、88万円を支払えば、和解をするといわれているとします。
※個別和解…特定の作品(1作品)に対して、個別に和解すること
包括和解…複数の作品やメーカーの請求をまとめて和解すること
包括和解を選択した場合、今後、このメーカーの別の作品については全く請求がこないのだとしたら、実際に払うべきだった金額の倍の額を支払っていたということになります(しかし、個別和解をするための要件はかなり厳しいようです。)。
とはいえ今後別のメーカーからも開示請求をかけられるかもしれません。
そのたびに88万円を支払わなければ解決の道はないのでしょうか?
本当に1社につき1作品しか請求がこないなら、個別和解で済ませるのが最も良い手段と言えますが、それには以下のような不安があると思います。

・今後、何作品請求が来るかなんて予想すらできない。
・他の作品の侵害がないことを証明することなんてできない。(これが個別和解の要件となっている)
確かに今後何作品請求がくるかを予測することはできません。
しかし実は、意見照会書が来なくなるおおよそのタイミングを予測することは可能です。その時期に和解できれば、無駄な支払いを避けることができますし、他の作品の侵害がないことをわざわざ証明する必要もなくなります。
詳しくは、以下の記事で触れていますので参考にしてみてください。
民事訴訟や刑事告訴のリスクについても言及しています。
示談金を「持っていかれた」と感じないために
「悪いことをしたんだから、言われた通りに払うしかない…」とご自身を責めていらっしゃる方も、よくお見えになります。
鋼の錬金術師の主人公たちだって、禁忌を犯してしまったという意識はありましたが、それでも、一方的に持っていかれるのは納得ができないと考えていました。そして、そんな主人公たちを応援してくれる仲間は、沢山いました。
適切な支払金額を検討することは、決して悪いことではありません。
示談についてご検討をされる場合は、焦らず、ご自身を責めすぎないようにしていただくことをおすすめいたします。
以下の記事も、ぜひ参考にしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
事務員ロヨはX(Twitter)アカウントも運用しているので、よかったらフォローしてください(^o^)
日々、思ったことやアニメのことなどを自由に呟いております!