(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブからトレント関連で発信者情報開示にかかる意見照会書が届く
(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブの場合について
現状、(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブから発信者情報開示にかかる意見照会書が届いた件は、当職のもとに相談のあるケースは、ＩＴＪ法律事務所がAVメーカー等の権利会社側代理人である件については、すべてが、いわゆる裁判外手続きパターン（テレサ書式パターン）です。３年前に訴訟になったケースがありますが、棄却事例であり、このケース以外には公開の裁判例では確認できておりません。
したがって、トレントの利用に覚えがあったとしても、作品に見覚えがなかったり、見覚えがあったとしても違法アップロードした確証や証拠がないなら、回答書の段階で適切に対応することにより、示談は必要にならない見込みが現状は高いといえます（そのようなケースが多いということです。）。
裁判外手続きパターン（テレサ書式パターン）は、請求側のコストが低いからか、多数の請求が飛んでくる傾向があります。ですので、全件示談するとなると、数百万円の示談金がかかるケースもあります（示談書にサインをするだけで弁護士費用をとる弁護士に依頼することで、多額の弁護士費用が上乗せされるケースもあります。）。
当該作品を違法アップロードした確証や証拠があるのなら、著作権侵害そのものは認めて示談をすべきという見方もありますが、なかなかそのような場合は少ないでしょう。
裁判例の状況
トレント関連の事件は、裁判所のサイトで検索をすることで、裁判例の状況を確認することができます。「TOKAI」で検索をすると、令和６年１２月１５日現在、ヒットするのは１５件ですが、そのうちトレント事件に関係するのは、
です。発信者情報開示請求事件は、③のみで、棄却の事件です。このことから、積極的な訴訟提起・申立は行われていないようにも見えます（ただし、令和４年１０月の法改正で整備された発信者情報開示命令は、結果が公開されません。）。
(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブから届く発信者情報開示にかかる意見照会書について
(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブから届く書類は、現状、以下の構成が確認されています。意見照会書に担当者らの氏名と連絡先が記載されています。
- 郵送書類のご案内
- 発信者情報開示にかかる意見照会書
- 別紙
- 回答書（書式③-1、書式③-2）
- 返信用封筒
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(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブから届いた発信者情報開示にかかる意見照会書等を確認しましょう。
発信者情報開示請求書に書かれている作品をまず確認しましょう。
個別のケースによる差異を理解せず（検討しようともせず）、早期示談を進めるのは全く適切ではありません。
別紙と右上に赤書きされた発信者情報開示請求書の中に、「権利が明らかにされたとする理由」をご覧ください。以下のような記載があるはずです。
１ 請求者は、以下の映画著作物の映画製作者にあたり、著作権を有しています。『●●●●●●』（以下「本件著作物」といい、本件著作物に係る請求者の著作権を「本件著作権者」といいます。）
あなたは、このサイトをご覧になるより前に、この欄をとっくに見ているかもしれませんが、この●●の箇所に作品名があります。
（なお、この様式と異なる場合は、一度当職にラインでお問い合わせいただけますと幸いです。）
次にタイムスタンプを確認しましょう
(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブの場合、発信者情報開示請求書に記載のある部分については「別紙のとおり」と記載され、発信者情報開示にかかる意見照会書に記載されていないため、この２つの書類を行き来して確認することになります。
タイムスタンプ（あなたが本件著作物の著作権を侵害する通信をしたと言われている時刻です。）は、発信者情報開示にかかる意見照会書のほうに書いてあります。
この時刻にトレントを起動していたことはありますか？ 曜日を確認して、その時間にあなたがトレントを動かしていた可能性があるかを確認しましょう。
(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブの件、裁判外手続きパターン（テレサ書式パターン）かを確認しましょう。
裁判外手続きパターン（テレサ書式パターン）かどうかを確認しましょう。
裁判外手続きパターン（テレサ書式パターン）であるか、申立済みパターンであるかを確認しましょう。平たく言うと、現状は、前者である可能性が高いです。そして、前者の場合で、作品に見覚えがなかったり、タイムスタンプの時刻にトレントを動かしていなかったのであれば、同意しない回答（不同意回答・開示拒否回答）をすることで、不開示に終わる見込みが高いです。とても重要ですので、分からなければすぐにラインしてください。慎重に行きましょう。区別する方法は下の記事で触れています。(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブの場合、この記事がとても重要なので、手間ですが必ず読んで欲しいです。
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AVメーカー等の権利会社側の法律事務所によって違う
現状確認されている傾向で言えば、ＩＴＪ法律事務所は、裁判例はあるものの、全件が裁判外手続きパターン（テレサ書式パターン）。赤れんが法律事務所は、最近増加しており、全件が申立済みパターンです。
(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブの件では、漫然と早期示談することは厳禁です。
侵害の有無の確認と、裁判外手続きパターン（テレサ書式パターン）かどうかを見極めるプロセスを踏むことが必須です。
侵害の有無を確認せず、裁判外手続きパターン（テレサ書式パターン）かどうかを確認もしない状態で、示談をすべきではありません。これらの点に関心を持たない弁護士、案内をしてくれない弁護士は、少なくとも(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブからトレント関連で発信者情報開示にかかる意見照会書が届いたケースについては、およそ適任であるとは言い難いです。
先ほどご紹介した記事と全く同じですが、絶対にご覧いただきたい記事であるので、もう一度おいておきます。
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当該作品を違法アップロードしているか分からないのに、数百万の損害が生じる可能性があります。
先生にもよりますし、先生も研鑽を積んで方針を変えているかもしれませんが、早期示談を依頼すると、基本的にはプロバイダの開示を待たず、住所を教えて示談してしまいますので、示談金を支払わざるを得ない状況になってしまいます。
なお、弊所では、一度「同意する」で出した回答を撤回した実績もありますし、依頼替えに対応して着手金を半額取り戻したこともあります。是非ご相談ください。
早期示談をする前に
- 早期示談をするために弁護士を立てる必要があるか検証しています。
- 早期示談をするメリットがないことを説明しています
- 早期示談をすることによるデメリットを説明しています。
(株)TOKAIコミュニケーションズTOKAIネットワーククラブの件での、回答書の書き方。
回答書の書式③-1と③-2について
多くの場合、プロバイダ契約者がトレントを利用しています。この場合は、書式③-1を使いましょう。
他方で、同居家族が同じWi-Fiを使用していて、契約者ではない息子が使用していた場合などは、プロバイダ契約者とトレント利用者が異なります。その場合は、書式③-2を使いましょう。
弁護士早河弘毅当該作品について、タイムスタンプの時刻に違法アップロードをした確証がない場合は、書式③-1のほうを使いましょう。
同意しない回答（不同意回答・開示拒否回答）の理由の書き方
注意したいのは、トレントを利用しているにも関わらず、トレントを利用していないなどと虚偽の記載を行うことは厳に控えていただきたいということです。同意しない回答の場合は、理由を書くことになっていますので、理由をきちんと書く必要があります。
AVメーカー等の権利会社側からは、IPアドレスの検出結果が提出されていますが、一部の調査結果については、過去、裁判例で正確性が否定されています。この点を反論することも考えられます。といっても、この点を主張するのは自力では難しいかもしれません。以下の記事も参考にしてください。
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