はじめに
株式会社NTTドコモの提供するプロバイダを利用している方は多く、同社から発信者情報開示にかかる意見照会書が届いた方は、弊所への相談件数もかなり多いです。
(2025年11月時点で、弊所にお問い合わせいただいた方のうち、約1割が同社を利用されていた方からのお問い合わせでした。)
トレント関連で、発信者情報開示にかかる意見照会書が届いた方にとっては、心配や焦りで、どのように対処したらよいかわからなくなってしまう方も少なくありません。
しかし、必ずしも焦って対応しなければならないものばかりではないので、この記事をはじめとする弊社ホームページをお読みいただき、落ち着いて対処していただくことを推奨いたします。
このページでは、株式会社NTTドコモからの発信者情報開示にかかる意見照会書について特に注目して解説をします。
一般的な内容については、参照になる別ページを紹介させていただきますので、ぜひそちらもご参照ください。
NTTドコモからの意見照会書が届くパターン
トレントを利用している方に対して意見照会書が届く場合には、利用しているインターネットプロバイダの提供会社から意見照会書が到着します。
ここで、株式会社NTTドコモは複数のブランド名でプロバイダを展開している他、意見照会業務の一部を子会社に委託しているようで、会社の関係がとても複雑です。
NTTドコモが展開するプロバイダサービス
以下は、株式会社NTTドコモが正式に提供しているプロバイダサービスのサービス名・ブランド名となります。
- OCNインターネット
- ぷらら(Plala)・ぷららインターネット接続サービス
- ドコモnet
※後2者はすでに新規申込み受付終了済み
これらを利用の方は、株式会社NTTドコモから、「発信者情報開示に係る意見照会書」が届くものと思われます。
なお、同社においては「通知書」という題目で送付されることもあるようです。
NTTドコモが実質的にプロバイダサービスを提供しているといえる場合
上記の他にも、実質的に株式会社NTTドコモがプロバイダサービスを提供しているといえるサービスがあります。
- ahamo光
- ドコモ回線を利用するモバイルネットワーク
これらをご利用の方におかれましても、株式会社NTTドコモから、「発信者情報開示に係る意見照会書」 または「通知書」が届くものと思われます。
上記サービスをご利用の方の中には、「ドコモ・サポート株式会社」を返送先と指定された意見照会書が届いた方もいらっしゃると思います。
同社は株式会社NTTドコモから委託を受け、意見照会業務を処理しているNTTドコモの子会社であるようです。※1
結局のところ、開示関係役務提供者は株式会社NTTドコモに変わりはなく、対応方針は一致するものと考えられるので、いずれが返送先と指定されている場合にも、以下の対応が妥当するといえるでしょう。
※1 ドコモ・サポートの会社概要HP:https://www.docomo-support.co.jp/information/overview.html
以下では、「発信者情報開示に係る意見照会書」 または「通知書」を併せて「意見照会書等」と表記させていただきます。
株式会社NTTドコモの
トレント関連での発信者情報開示請求への対応状況

株式会社NTTドコモの対応傾向
株式会社NTTドコモから発信者情報開示にかかる意見照会書が届いた件の傾向等について、現状弊所のもとに相談のあるデータベースやその他公開の裁判例等を元に、確認していきましょう。(2025年11月現在に確認した傾向になります。)
弊所への相談状況について
株式会社NTTドコモから意見照会書が届いた件で弊社にお問い合わせ・ご相談頂いた件については、全て申立て方式での事件となっているようです。(2025年11月現在)
裁判例の状況
公開の訴訟については、同社を被告とした発信者情報開示事件は他プロバイダと比較するとやや多いという状況と思われます。
過去の裁判例は、その多くが裁判所のサイトで検索をすることで確認することができます。「株式会社NTTドコモ」&「トレント」で検索をすると、2025年11月現在、ヒットするのは16件です。
そして、そのうち15件がAVメーカーを原告とした請求で、いずれもNTTは敗訴し、発信者情報開示が命令されています。
また、メーカー代理人としては、15件中13件が赤れんが法律相談所属弁護士、2件がITJ法律事務所所属弁護士が就いているようです。
なお、令和4年10月の法改正で新設された発信者情報開示命令申立ては、結果が公開されません。
株式会社NTTドコモから届く発信者情報開示にかかる意見照会書について
株式会社NTTドコモから届く書類は、現状、以下の構成が確認されています。
パターン①(OCNインターネットを利用の場合)
- 「本書類を受け取られたお客様へ」という表題のカラーのパンフレット
- 発信者情報開示に係る意見照会書
- 別紙(申立書抜粋 などの内容の記載がある頁)
- 発信者情報開示に関する同意書(回答様式)
- 返送用封筒(株式会社NTTドコモ インターネットセキュリティ OCN権利侵害担当 が宛名となっています)
パターン②(上記以外の場合)
- 通知書
- 別紙(IPアドレスや品番・作品名の表)
- 回答書
- <本通知書について>というQ&A形式の書類
- 返送用封筒(ドコモ・サポート株式会社 発信者情報開示請求担当 が宛名となっています)
これらに対して対応が求められますが、どのような点に注目して確認していけばよいかについて、以下で解説していきます。
NTTドコモに対する意見照会書の対応方針
トレントの利用に覚えがあったとしても、作品に見覚えがなかったり、見覚えがあったとしても違法アップロードした確証や証拠がないなら、回答書の段階で適切に対応することにより、示談は必要にならない見込みが有り得ます。
テレサにしても、申立てにしても、あくまで開示するかどうかを判断する手続きですから、不開示決定がなされる可能性は残ります。
従前の発信者情報開示請求訴訟に比べ、簡便な申立て制度が新設されたことにより、同請求の件数は増加傾向と思われます。
そこで、全件示談するとなると、数百万円の示談金がかかるケースもあります(示談書にサインをするだけで弁護士費用をとる弁護士に依頼することで、多額の弁護士費用が上乗せされるケースもあります)。
焦って同意回答をしてしまうことにより申立てにて不開示となる可能性すらも捨ててしまうということになります。
すべてのケースで必ずしも不開示回答をすべきだとも言い切れませんが、いずれにしても焦って回答書を返送するのではなく、落ち着いて情報収集をして、意見照会書の返送をすることをおすすめします。
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意見照会書等について注目して確認すべきポイント

発信者情報開示請求書に書かれている作品をまず確認しましょう。
個別のケースによる差異を理解せず(検討しようともせず)、早期示談を進めるのは全く適切ではありません。
「別紙」や「申立書抜粋」とされた頁に、以下の事項について記載があるはずです。
・著作物(作品名)
・発信時刻(タイムスタンプ)
ここを見て、当該事案において権利侵害の事実に心当たりがあるかどうかを検討すべきです。
作品名
まず、作品名を確認しましょう。
当該作品をアップロード(≒トレントでのダウンロード)をした心当たりはありますか?まずこれすらなければ、権利侵害の事実すら怪しくなってきます。
権利侵害の事実がないにも関わらず、意見照会に同意回答をしてしまうと、権利侵害があることを前提に、話が進んでしまいかねません。
タイムスタンプ
次に、タイムスタンプを確認しましょう。
仮に記載の作品名に心当たりがあったとしても、タイムスタンプの確認もすべきです。繰り返しになりますが、権利侵害が本当に合ったかどうかを見極めることが大切だからです。
この時刻にトレントを起動していたことはありますか? 曜日を確認して、その時間にあなたがトレントを動かしていた可能性があるかを確認しましょう。
裁判外手続きパターン(テレサ書式パターン)かを確認しましょう。

裁判外手続きパターン(テレサ書式パターン)かどうかを確認しましょう。
裁判外手続きパターン(テレサ書式パターン)であるか、申立済みパターンであるかを確認しましょう。現状は、後者である可能性が高いです。
確かに可能性は低いですが、万一テレサ書式パターンの場合で、作品に見覚えがなかったり、タイムスタンプの時刻にトレントを動かしていなかったのであれば、同意しない回答(不同意回答・開示拒否回答)をすることで、不開示に終わる見込みが高いです。
とても重要ですので、慎重に確認してください。区別する方法は下の記事で触れています。 繰り返しになりますが重要ですので、分からなければすぐにLINEにてお問い合わせください。
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漫然と早期示談することは厳禁です。

侵害の有無の確認と、裁判外手続きパターン(テレサ書式パターン)かどうかを見極めるプロセスを踏むことが必須です。
先程も説明した通り、裁判外手続きパターンであるか、申立て済みパターンであるかによって、対応の方針が大きく変わり得ます。
侵害の有無を確認せず、裁判外手続きパターン(テレサ書式パターン)かどうかを確認もしない状態で、示談をすべきではありません。
これらの点に関心を持たない弁護士、案内をしてくれない弁護士は、およそ適任であるとは言い難いです。
当該作品を違法アップロードしているか分からないのに、数百万の損害が生じる可能性があります。
先生にもよりますし、先生も研鑽を積んで方針を変えているかもしれませんが、早期示談を依頼すると、基本的にはプロバイダの開示を待たず、住所を教えて示談してしまいますので、示談金を支払わざるを得ない状況になってしまいます。
なお、弊所では、一度「同意する」で出した回答を撤回した実績もありますし、依頼替えに対応して着手金を全額取り戻したこともあります。是非ご相談ください。
早期示談をする前に
- 早期示談をするために弁護士を立てる必要があるか検証しています。
- 早期示談をするメリットがないことを説明しています
- 早期示談をすることによるデメリットを説明しています。

株式会社NTTドコモの件での、回答書の書き方。

(1)開示に「同意する」か「同意しない」か
ご自身で対応されるか、弁護士に依頼されるかで判断が変わることがありますので一概にご案内することは難しいです。
そのなかでも少なくとも言えることとしては、積極的に同意回答することにメリットがある場合は極めて限定的です。
弁護士に依頼される場合でも個別の事案によりパターンが異なるため、ぜひ弊所のLINEにて詳細のお問い合わせを頂けますと幸いです。
以下の内容は、とりわけ複雑で、質問事項が多いOCNインターネット利用者向けに提示される回答書様式に注目して解説します。
例えばぷららの回答書などでいうと、以下の解説よりもかなりシンプルな様式になっていますが、回答内容の本質としては同様のことが言えると思います。
同意しない回答(不同意回答・開示拒否回答)の理由の書き方
では、同意しない回答をする場合、どのような理由を記載をするかが問題になると思います。
先にご説明した、意見照会書等のパターンによって、すなわち利用するサービスにより詳細は異なりますが、以下のような少々小難しい注意書きがあり、やや緊張してしまうかと思います。
【理由欄】※理由やその他、ご要望がございましたらご記入ください。
※開示に同意しない場合、【理由欄】に記載の内容が申立人に対して開示を拒否する理由となります。証拠がある場合は、本回答書に添付してください。裁判所への提出に同意の場合、理由や証拠は、原則そのまま申立人にも通知されます。理由や証拠内容に申立人にとって貴方を特定し得る情報がある場合は、黒塗りで隠す等して下さい。なお、理由欄および証拠書類によりご契約者さまの情報が推察された場合でも、弊社はその責任を負いかねますのでご了承ください。
注意したいのは、トレントを利用しているにも関わらず、トレントを利用していないなどと虚偽の記載を行うことは厳に控えていただきたいということです。同意しない回答の場合は、理由を書くことになっていますので、理由をきちんと書く必要があります。
AVメーカー等の権利会社側からは、IPアドレスの検出結果が提出されていますが、一部の調査結果については、過去、裁判例で正確性が否定されています。この点を反論することも考えられます。といっても、この点を主張するのは自力では難しいかもしれません。以下の記事も参考にしてください。
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その他の質問事項について
(1)の開示の同意可否に比べて相対的に重要度が下がりますが、(2)(3)の回答方法についても、簡単に解説しておきます。
(2)回答書を裁判所に提出することについて
この質問については、基本的には同意したほうが良いと思います。
基本的に、プロバイダはあくまで顧客の個人情報を守る側として、裁判所に対して対応をしていきます。すなわち、回答書の回答内容が不同意であれば、裁判所に対しては開示を拒む立場で、手続きを進めていくことが原則になると思います。
この手続きにおいて、発信者の回答書を提出してもらい、裁判所の判断材料の一つにしてもらうことに、デメリットは無いと思われます。
しかし、ここで回答書を裁判所に提出することに同意する場合、回答内容等は原則として申立人側(=権利者側)に伝わってしまうことになるため、前記の通りやはり虚偽の回答・理由の提示をすることは避けるべきです。
ただし、この回答内容によって、示談提案や刑事事件対応など、具体的に権利者側の対応が変わる例は、現状確認できていません。
この欄の注意書きにもある通り、理由欄や添付資料に個人情報の記載があればそのまま申立人側に知らせてしまうことになるため、黒塗りにする等慎重に対応してください。
※回答書を証拠として提出する場合は、申立人側にも示すことになります。回答書の回答者としてお書き頂いたご契約者さまの氏名又は名称、住所、連絡先は伏せて提出いたしますが、その他の本回答書(添付書類を含む)の内容として記載される中でご契約者さまを特定し得る情報がある場合は、黒塗りで隠す等してください。
(3)本回線を貴方はどのように利用しているかについて
この点の質問については、絶妙に意図がよくわかりません。
この侵害に関する利用者(発信者)を質問する趣旨なのかもしれませんが、他者に利用させる場合の提供方法と言われても、家族であれば普通に共有しているだけという回答しかできません。
個人情報開示請求との直接的な関係は薄いような気がしますが、あえて嘘を付く理由も思い当たりませんので、正直に答えてしまえばよいのではないでしょうか。
まとめ
とても長い記事になりましたが、ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。
この記事のまとめとして知っておいていただきたいことは以下のとおりです。
株式会社NTTドコモは複数のプロバイダサービスを提供していること
意見照会書がテレサ書式パターンか申立てパターンかの確認が必須なこと
いずれにしても、早期示談は厳禁なこと
冷静な対応が求められること
以上を再確認していただければ、株式会社NTTドコモから発信者情報開示にかかる意見照会書(等)が到着した場合においても、適切な対応が出来るかと思います。
そうだとしても、ご自身で対応されるのが不安な場合や、記事の内容でよくわからない点があった場合には、ぜひ弊所にお問い合わせください。
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