作 成 : 愛知県弁護士会所属弁護士 早河弘毅

弁護士の探し方は?トレント(torrent)によるAV等違法アップロードで意見照会書が来た場合

目次

トレント事件に強い弁護士をどうやって探すべき?

早河弘毅

私のところに相談にお越しになる方は、「弁護士の先生にお世話になることになるとは思わなかった。」とおっしゃる方が多いです。いきなり意見照会書が届いたとき、どうやって弁護士を探せばいいのでしょうか?

 この記事を読んでくださっている方の中には、プロバイダから意見照会書が届いて、慌てて弁護士を探している方もお見えになると思います。
 この記事にたどり着いているということは、基本的に、ネットで探していらっしゃると思います。

どの先生ならちゃんと守ってくれるのでしょうか?

ネットで探す方法について

 トレント事件は、最近件数が増えてきております。破産や離婚といった、いわゆる伝統的な紛争類型とは異なるというべきではないかと思います。
 離婚、破産、交通事故、刑事事件、相続といった、ポピュラーな事件類型であれば、近所で探すだけで弁護士は見つかることも多いのではないかと思います。
 しかし、トレント事件は、私が聞く限度ですと、扱ったことのある先生は必ずしも多くないように思います。そして、トレント事件は、担当弁護士の経験の有無は大切です。したがって、経験のある先生をネットで探す方法は有効だと思われます。

インターネットで「トレント 弁護士」などと検索する方法はあります。

トレント事件特有の考え方・用語が多い

 そもそも、「トレント」と言われて何かわからないという先生もいるかもしれません。ウィニーなら知っている、という人は多いとは思います。
 トレント事件を適切に処理するためには、「P2P」がどういうものなのか理解できている必要があります。「ピア」「ノード」「トラッカーサイト」「インデックスサイト」といった用語自体、たとえ弁護士であっても、聞きなれないものです。
 さらに言えば、「IPアドレス」「ISP」のような、インターネット事件一般の知見も必要になります。

相手方法律事務所のバリエーションについて

 この記事を作成している現在の時点では、相手方となる法律事務所はある程度決まっています。将来にわたってそうであるという保証はありませんが、基本的にこれらの法律事務所との交渉がメインとなります。
 トレント事件の経験がある弁護士なら、相手方法律事務所の名前を聞けば、大体どういう相手なのか分かっているものです。

過去に交渉したことがある相手なので、向こうがどういうスタンスなのかもそこそこ分かるわけです。

トレント事件と「刑事事件」との関係について

 逮捕の可能性について言及しているサイトも多いことから、また、トレント利用者として当然逮捕の可能性が気にはなることから、これを刑事事件と考えて、刑事事件に強い先生なら対応可能ではないか、と考えることもあるかもしれません。
 しかしながら、刑事事件に詳しい先生であっても、インターネット事件をやったことがなければ、アクセスログの保存期間といったことについては、調べなければ分かりません。
 何より、トレント事件の恐ろしいところは、「意見照会書が来ている分以外の作品・会社についても、侵害があるかもしれない」というところです。きちんと調べて対応できる先生なら、もちろん問題はありません。

「インターネット事件」とトレント事件との関係

 「インターネット事件」というのは、多くの場合誹謗中傷や名誉棄損です。そのため、「インターネット事件」に注力していることを広告している先生でも、トレントは扱ったことがない、という先生もお見えになるかもしれません。

早河弘毅

実際、私も弁護士登録当初からトレント事件を扱っていたわけではなくて、まずはインターネット事件をやっていました。Twitterの誹謗中傷などをやっていたある日、トレント事件の依頼があったのです。

 誹謗中傷や名誉棄損を扱っているということは、「発信者情報開示命令」や「仮処分」や「ログの保存期間」といったことについては理解していると思います。ということは、一定の対応が可能です。
 しかしながら、誹謗中傷や名誉棄損事件に詳しい先生であっても、プロバイダ対応や、AV制作会社側系の事務所と交渉した経験がない先生もお見えになると思います。
 この場合、発信者情報開示命令申立などの知見のみを応用して対応できるわけでは必ずしもありません。その場合は調べて対応することになります。
 例えば、AVメーカー等の権利会社側法律事務所の中には、事件の大量処理のためにあらかじめ和解ラインを設けていて、基本的に交渉で譲歩したことがないというところがある、ということを、知識として知らないはずです。
 「100万円くらいが相場のように思うけど交渉してみる」と説明せざるを得ない可能性もあります。
しかし、それは踏み込んだ説明ではありません。

まとめ

  • トレント事件の対応は「刑事事件」の知見に完全に包摂されるものではありません。
  • トレント事件の対応は「インターネット事件」の知見に完全に包摂されるものではありません。
  • トレント事件自体の知見がある弁護士なら、その知見に基づいて対応が可能です
  • 3のような弁護士を探す方法として、ネットで探して「トレント事件の知見がある」と自ら表明している弁護士を探す方法はあり得る。

グーグル検索をして、その先は?

早河弘毅

サイトを見て、信頼できそうだと思った先生から順番に、メールフォームから問い合わせをしましょう。いきなり電話をかけてしまってもいいです。ライン相談を導入している事務所もあります。うちも導入していますが、べつにライン相談がある事務所のほうが良いとかは全くないと思います。

いきなり電話をしてしまってもOK!

無料相談だけでも、精神的には相当ケアされる

AVの違法アップロードは普通周りに打ち明けられないので、自分で思っている以上に、あなたは今孤独です

 書かせていただきましたが、トレント事件の特色の一つでもあると思います。弁護士には守秘義務がありますし、相談者様のことを軽蔑することは全くありません。力になりたいと思っているのが普通です(というか、力になりたいと思えないならこの仕事を続ける資格はないです。)。

逮捕されることになったら、最悪の形でこの件が明るみになる。その前に相談を

 逮捕される可能性は高くはないというのが私の見解です。しかしながら、可能性はあります。いわんや、相談者様にとってはかなりの重圧です。
 これにおびえたり、気にしないフリをするのは、それだけで相当ストレスです。
 なお、逮捕の可能性については別記事をご覧ください。

匿名掲示板で調べる方法について

 匿名掲示板を使って情報収集したことのある方のご依頼も増えています。しかし、匿名掲示板は、言ってしまえば発信者の顔が見えない媒体です。読み手であるあなたも、普段の精神状態とは異なるだけに、かえって読み続けて疲弊してしまうリスクもあるように思います。

第一歩として、情報収集だと思って、弁護士早河弘毅に電話してみてください!

 以上お話ししたとおり、トレントを扱ったことのある弁護士に相談した方が良いと私は思います。私は扱ったことがあるわけですので、よろしければこのサイトの「電話する」をタップして、ぜひかけてみてほしいです。私の直通電話番号につながります。出れないことも多いですが、折り返すようにします(折り返しが困る場合は、メールにしていただいた方がいいです。)
 この記事を読んでいただいたなら、十分伝わっていると思いますが、私はトレントで困っている人の力になりたいと思っています。相談だけでも結構ですので、遠慮なさらずにお電話ください。

お待ちしてますよ!
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この記事を書いた人

愛知県弁護士会所属弁護士(登録番号は60208)。
大学入学後半年間の学習で1年生の秋に行政書士合格。
名古屋大学法科大学院卒。
弁護士登録後2年10か月で早期独立開業し、令和5年9月1日に「早河弘毅法律事務所」を創設。
創設後、持ち前の労働事件、刑事事件、インターネット事件の処理を中心に売り上げを堅調に伸ばし、令和6年4月に法人化、「弁護士法人早河弘毅法律事務所」の所長となる。
1991年12月23日生まれ。
依頼人に寄り添う弁護士、不安からお守りできる弁護士になりたいと思っているが、それは基礎となる法的素養が盤石であることが前提であって、単なる巧言令色を意味しない。早いレスポンスと丁寧な説明が売り。

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